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金融危機 中国の海外進出戦略に変化あるか? |
発信時間: 2008-10-22 | チャイナネット |
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2000年以前、中国の対外投資は貿易製品が主な対象だったが、2000年後はエネルギー開発がこれに代わった。現在は外資導入にとって特別な時期になりつつあり、米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き問題に端を発した世界金融危機、貸し渋り、資金不足などさまざまな問題が現れている、こうした状況の中で、先進国の資産は目減りし、資金面での救済策が待ち望まれている。
こうした状況により、中国企業は海外進出に当たって、海外資産を「底値買い」するチャンスをつかんだのかもしれない。 上海社会科学院世界経済研究所の張幼文所長はこうした考え方に否定的で、「中国が国際市場で底値買いをするという言い方は正しくない。金融分野で中国は先進国にはるかに及ばず、米国の金融機関を救済する力もない。中国が擁する1兆9千億ドルの外貨準備は、せいぜい金融市場の細かい関節に影響を与えるに過ぎない。中国の外貨準備がグローバル化した企業を運営できるかどうか、よくみる必要がある」と述べる。 張所長によると、政策的に不適切な対外投資の奨励を防止し、国内の各地域・各企業が群れをなして海外投資になだれ込み、マイナスの競争局面が出現するのを避けなければならない。現行の政策や金利は全体として輸出や外資導入を奨励する方向性のものであり、今後調整が必要になる。 張所長の分析によると、これからの海外進出は、方向性を徐々に先進国に移し、金融危機がもたらした情勢を利用して、製品・設備の輸出奨励から技術・製造力の獲得へと切り替えていくことが必要だ。国内では金融の支援力や外貨準備の利点を発揮し、バランスの取れた国内情勢を十分に活用することが必要になる。 米国のコンサルティング大手のマッキンゼー・アンド・カンパニーのヘクター氏(グローバルコンサルティング担当)も「最近の市場の動きは、中国企業にさらなる投資の機会を提供したが、企業は自社の風土や戦略に合致するかどうかを注意深くみる必要がある」と警告する。 「人民網日本語版」2008年10月22日 |
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