中国工商銀行・中国建設銀行・中国銀行の3つの大型上場銀行はこのほど、今年1~9月の業績を相次いで公表した。業績報告によると、これら三大銀行の利潤は依然として相当額にのぼっているが、成長速度は減速している。「新華網」が伝えた。
業績報告によると、これら三大銀行の1~9月の税引き後利益は合わせて2370億元を上回る。そのうち工商銀行は930億7700万元で昨年同期比45.7%の成長、建設銀行は842億6700万元で同比47.58%の成長となった。中国銀行の株主が同時期に得た税引き後の利益は599億4300万元で、昨年同期比31.82%増加した。そのうち工商銀行は引き続き、世界で利益が最も大きな銀行となった。
ただ今年上半期に比べると、三大銀行の第3四半期の利益成長速度はどれも緩和している。工商銀行・建設銀行・中国銀行が第3四半期に実現した税引き後利潤は281億9800万元・256億7500万元・177億6200万元となり、昨年同期比の成長率は24.31%・12.11%・11.49%だった。一方、今年上半期の業績報告では、工商銀行の実現した税引き利潤成長率は昨年同期比56.76%、建設銀行は71.34%、中国銀行は42.78%だった。
アナリストによると、これら3銀行の利益増加の理由には、利息の出る銀行資産の規模拡大で利息収入が急速に拡大したこと、中間業務の安定した成長、銀行の実効税率の低下などが挙げられる。一方、利益増加率の減速の理由としては、米サブプライム危機の深刻化で海外の債券を持つ銀行が減損会計をするケースが増えたことや、銀行の利ざやが狭まったことなどが挙げられる。
「人民網日本語版」2008年10月30日 |