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中国人の海外旅行の発展から見た中国の変化
発信時間: 2008-11-04 | チャイナネット
(2)旅行スタイルの多様化
 改革開放の深化につれて、人々の旅行先も香港・澳門から拡大していった。中国国家観光局のデータによると、中国公民に開放された旅行先は今年8月までに、135カ国・地域にのぼっている。春節(旧正月)・メーデー(5月初旬)・国慶節(10月初旬)の大型連休には、シドニーのオペラハウスやエジプトのピラミッド、日本の富士山など世界各地の観光名所で多くの中国人の姿が見られるようになった。

 中国人の旅行先が広がるにつれて、人々の旅行に対する態度にも大きな変化が現れてきた。香港・澳門への自由旅行が解禁されてからは、便利に行き来できる香港・澳門は、大陸部住民の多様な娯楽やレジャーの場所となった。訪問客の目的も、ただの観光から、買い物をしたり、アイドルのコンサートを見たり、最新の映画を見たりすることへと広がっていった。広東省住民のなかには、香港に住む親戚や友人と食事をするためだけに香港に出かける人もいる。

 長年ガイドを務めてきた林さんは、「昔は、旅行のために旅行に行くという人が多かった。観光地に着いたらいそいそと記念写真を撮るような旅行スタイルだ。だが今は、多くの人にとって旅行は『世界を楽しむ』ということに変わった。これは人生に対する態度の大きな変化だ」と語る。

 旅行は若者だけの「特許」ではない。多くの観光団体の中には、友人や夫婦で連れ立って旅行する高齢者の姿が見られる。広之旅国内旅行総部の文爽・副総経理によると、高齢者のいたわり方に対する考え方の変化に従い、子どもが両親に孝行する方法も、物質的なものを提供することから、高齢者の精神的な必要を満たすことに重心を置くものとなった。また以前ならば「浪費」と捉えられがちだった「お金を払って楽しむ」というスタイルを、年老いた両親の側も喜んで受け入れるようになっているという。

 広東中旅の王堅・広報によると、人々の生活レベルの向上に伴い、旅行の目的も多様で個性的なものに変化している。20年前、旅行の目的は好奇心を満たすことにすぎなかった。だが現在は、従来の意味での観光旅行だけではなく、レジャーやリゾートなどの旅行スタイルも一般化し、旅行目的にも深いレベルでの変化が生じた。


 「人民網日本語版」2008年11月4日
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