(2)資金源
▽銀行融資も重要な資金源
「予算法」の規定に基づき、地方政府は借金することができないため、計画する投資プロジェクトの資金源に注目が集まっている。
これについて王副所長は次のように分析する。地方政府には一部の土地資金があり、これを直接投入することができる。またいくつかのプロジェクトは市場化された運営モデルを通じての資金調達が可能で、高速道路建設などでは地方政府は豊富な経験を蓄積している。
経済学者の常修沢氏も次のように述べる。中央政府の4兆元の投資計画の資金源と同様、地方政府も現在の国の体制改革構想に基づき、政府投資に社会投資を加えるというモデルを採用している。地方政府に多額の資金があるはずもなく、社会投資資金が資金の中心を占めるとみられる。
鞠処長によると、銀行融資も地方政府の資金調達における重要な手段になる。雲南省は今後、銀行融資方式で資金の大半をまかなう予定で、現在進められているインフラ建設の大部分も融資によっており、返済圧力は高いものの他には方法がないという。
このほか、現在一部の地方政府は国有企業の名義で信託会社を設立し、建設プロジェクトの資金を募集している。これについて王副所長は「こうしたモデルは中央政府に直接認可されてはいないが、各地で広くみられるやり方だ。今回の大規模な投資計画の中では、同モデルを採用しないわけにはいかないだろう」と話す。
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