ホーム>>経済>>視点
経済3データから見た中国の「成長維持圧力」
発信時間: 2008-12-11 | チャイナネット

中国政府の関連部門が10日発表した輸出入、工業製品工場出荷価格(PPI)、外資導入に関するデータは、いずれも予想を超える大幅な低下ぶりが目立った。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。

中国税関がまとめた統計によると、今年11月の輸出額は7年ぶりに前年同月比マイナス成長となり、下げ幅は2.2%に達した。10月の上昇率は19.2%だった。輸入額は10月が同15.6%上昇したが、11月は同17.9%減少した。

国家発展改革委員会対外経済研究所の張燕生所長は「輸出入データの変化からわかるように、中国経済は今、外からのショックと国内での調整という2重の圧力にさらされている」と話す。

昨年下半期以来、これまで急成長を遂げてきた対外貿易の輸出の伸びが鈍化している。要因として、マクロ調整政策・措置の効果、生産コストの上昇、人民元上昇などを挙げることができる。

今年下半期になると、世界的な金融危機の発生を受けて、主要先進国の経済が低迷し、中国経済がより所としてきた海外需要が大幅に減少した。これにともなって対外貿易の輸出も大幅な落ち込みがみられた。

輸出に比べて輸入の落ち込みは一層大きい。輸入額は7月には前年同期比33.7%上昇し、10月は同15.6%上昇したが、11月には同17.9%低下してマイナス成長に転じた。輸入の伸びは5カ月連続で鈍化している。

中国の輸入製品の大部分は、実際には「メードインチャイナ」製品の生産に利用されており、輸入ペースの大幅な落ち込みは、加工貿易分野における輸入ニーズの大幅な減少を反映したものであり、また今後の中国の輸出情勢が楽観できないものであることを暗示している。

張所長は「世界の経済情勢がはっきりと好転しなければ、輸出が引き続き減少する可能性がある」と話す。

ある経済アナリストの指摘によると、すでに発表された11月のデータから、中国に対する「成長維持」の圧力がかつてないほど高まっていることがうかがえる。現在、国際金融危機はなお底を打っておらず、実体経済への影響も一層深刻化しており、ダメージが今後さらに顕在化するものと予想される。これに加えて中国には未解決の深層レベルでの問題もあり、中国経済は今まさに空前絶後の厳しい試練にさらされているということができる。

「人民網日本語版」2008年12月11日

  関連記事
  同コラムの最新記事

· 2009年、中国は農業などの五つの項目に投資

· 対外貿易市場、たどるべきは多様化の道

· 09年のM2増加率、目標は17% 国務院

· 人民銀総裁「中国には内需拡大の経験が不足」

· 次期米政権の景気刺激策、1兆ドルの可能性も