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中国の外貨準備高、5年ぶりに減少に転じる |
発信時間: 2008-12-23 | チャイナネット |
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ここ数年続いた「外貨準備は増加する一方で減少することはない」という一種の「神話」がついに崩壊した。国家外匯管理局資本項目管理司外債管理処の蔡秋生処長がこのほど開催された「中国輸出入企業第7回年次総会」で述べたところによると、同局の統計データでは、外貨準備が2003年12月以来5年ぶりに減少に転じた。月単位で算出すると外貨準備残高は最大で約1兆9千億ドルで、実際の残高はこれを下回るとみられる。「上海証券報」が伝えた。 蔡処長によると、9月以降に同局が観測で得た統計データから、輸出入貿易はなお黒字だが、黒字の増加率が大幅に低下していることがわかる。 ▽資金800億ドル以上が流出か 中国人民銀行(中央銀行)のデータによると、今年9月末現在、同局の外貨準備残高は1兆9056億ドルに上り、前年同期比32.92%増加した。1潤オ9月の外貨準備増加額は3773億ドルで、前年同期を100億ドル上回った。9月の増加額は214億ドルで、前年同月を36億ドル下回った。 注目すべき点は、貿易黒字が10月には352億4千万ドル、11月には400億9千万ドルに達して、2カ月連続で過去最高を更新したことだ。その一方で海外からの直接投資(FDI)の増加率は減少し、実質ベースで10月は67億2200万ドル、11月は53億2200万ドルにとどまったことだ。おおまかに計算すれば、外貨準備の減少を勘定にいれなくても、この2カ月間で中国から800億ドル以上の資金が流出したことになる。 あるアナリストの分析によると、ここ数年来、中国の外貨準備は急速な増加を続けてきた。最近の残高の減少は、国際金融危機の打撃を受けて、一部の資金が撤退し始めたことを示しているが、こうした状況が今後も続くかどうかはまだわからない。 今年11月に同局の関係者が述べたところによると、米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き問題に端を発した金融危機の影響を受けて、世界の資金は過剰な流動性から流動性不足へと移行し、人民元の値下がり観測も登場した。こうした動きが企業や個人の外貨収支に一定の影響を与えたが、資金流出ルートが出現する可能性はあるものの、資金流出の異常な増加はまだ起きていない。 中央銀行が発表した今年第3四半期(7潤オ9月)の通貨政策執行報告によると、今年上半期にも経常項目が引き続き主な黒字源で、資本項目と金融項目の黒字は減少した。同期には米サブプライム問題の悪化や国際金融市場の混乱の激化などを受けて、外貨資金の流入ペースが鈍化した。 「人民網日本語版」2008年12月23日 |
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