中国は実は30年前にはすでに、「708プロジェクト」といわれる国産大型ジェット機の製造にとりかかっていた。1980年9月26日、上海市北郊空港で、中国初の大型機「運ー10」がテスト飛行に成功し、国際耐空基準に照らして設計された初の国産機となった。中国はその後、「空中快車」「麦道90」などの大型機プロジェクトを実施したが、さまざまな原因によって、これらのプロジェクトは数年後に停止となった。中国の新たな大型機プロジェクトは昨年3月、正式に立ち上げられた。
中国の技術力と工業環境は数十年を経て画期的に発展した。だが中国の大型機が「エアバスA380」や「ボーイング787」のように空を飛び回るようになるためには、まだいくつかの技術的な難関を乗り越えなければならない。大型機の生産プロセスは、空気動力学や素材学、航空電子学などの複数の研究分野にかかわる。化学工業や電子、冶金などのさまざまな部門に関連する大型機産業は、「現代工業の花」と呼ばれている。中国航空第二集団科技委員会の崔徳剛・副主任は2月、「中国の開発する民用大型機が国際競争力を持ち、耐空基準に達することを確保するためには、最も要となるエンジン技術や、先進複合材料技術、耐久性と信頼性の高い構造の設計技術など、技術面での多くの突破が必要となる」と語る。
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