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温総理、EUに中国の市場経済国地位の承認を呼びかけ |
発信時間: 2009-05-21 | チャイナネット |
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第11回中国・EU首脳会談が20日、チェコの首都プラハで開幕し、国務院の温家宝総理が出席した。温総理は会談後、「EU(欧州連合)が早期に中国の市場経済としての地位を認め、対中武器禁輸を解除してもらいたい」と述べ、これはEUにとっても、中国とEUの関係にとっても有利になるとした。温総理はさらに、「中国は近く欧州に調達団を派遣し、欧州からの輸入を増加する」と宣言した。「北京商報」が伝えた。 中国は2001年の世界貿易機関(WTO)加盟に際し、15年以内は「非市場経済国」として扱われることに同意したが、2016年以降は、EUを含むWTO全加盟国が中国の市場経済として地位を認めなければならない。 商務部の陳徳銘部長はかつて、「中国は実際にはすでに市場経済国であるが、中国とEUはそれぞれ異なる歴史の発展段階にあるため、市場経済の内容や経済に対するマクロ調整の方法が違ってもかまわない」と強調した。 同部の姚堅則報道官は、「市場経済という概念からすると、中国は他国の認定を得る必要はないが、WTOの枠組みの中では、市場経済としての地位は反ダンピング(不当廉売)の中のテクニカル的な条項と概念となり、製品が反ダンピング調査で公平に処理されるかに関わってくる。中国が市場経済としての地位を獲得しなければ、中国製品を輸入する国は反ダンピング調査という手段を利用、また乱用する可能性がある」と言及した。 WTO協定では、ある国が本国市場における当該製品の価格よりも安く製品を輸出すれば、ダンピングと認定できると規定している。中国は「完全な市場経済の地位がある」国としてではなく、「経済転換」国として、WTOに加盟したため、中国の輸出製品は「相対的に簡単」に、反ダンピング調査の対象となってしまう。 EUが反ダンピングという手段を使って中国製品を規制する行為は頻繁に行われており、特にここ2年、EUの中国の輸出製品に対する反ダンピング調査は「空前」といっていい程頻度を増している。 現在、97のWTO加盟国が中国の市場経済としての地位を認定しているが、EU、米国、日本およびインドなどはこれを認めず、「市場経済としての地位の認定」を経済的、政治的な切り札としている。 「人民網日本語版」2009年5月21日 |
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