|
風を受けて稼働する新疆ウイグル自治区達板城の風力発電ユニット。 |
世界各国で5千億ドル規模の低炭素経済発展計画がスタートしたのに続き、中国はエコロジー分野の雇用市場の形成で世界の主導的立場に立つようになった。「国際金融報」が伝えた。
経済の低迷を受けて、米国と欧州は環境保護分野での雇用刺激策を採って、気候変動に対応し、エネルギーの安全性を高めようとしている。一方、中国は風力発電エネルギーの発展で欧米を追い抜く可能性がある。風力エネルギーは新エネルギー経済の重点分野の一つだ。
安元易如国際科技発展(北京)有限公司がまとめたデータによると、今年上半期、中国は風力タービン発電ユニットの新規設置容量で米国を抜いた。また中国は太陽エネルギーを必要とする主な地域である欧州市場でシェアを伸ばしている。
地球温暖化の防止に取り組む気候グループ第中華エリアの呉昌華総裁は、中国の低炭素発光ダイオード(LED)照明、電気自動車、風力エネルギー発電、太陽エネルギー発電などに関するデータを列挙し、「中国がこのたびの環境保護の戦いで勝利を収めることは確実だ」と話す。
呉総裁によると、低炭素経済は現在、中国で中心的な考え方だ。新エネルギー分野のニーズの拡大は雇用の増加を意味し、中国では特のその意味合いが強い。
困難を抱えた金融市場、下がり続ける原油価格が、世界規模でクリーンエネルギー経済の前途を暗いものにしており、風力タービン発電ユニットやソーラーパネルの生産過剰という現象を招いている。新たな経済刺激プランの実施に伴い、新エネルギー経済は来年にも回復するとの見方が一般的だ。
英バークレイ銀行がまとめたデータによると、ドイツは政府の支援措置をよりどころとして、年内にもスペインを抜いて世界トップの太陽エネルギー発電市場に躍進するとみられる。新エネルギー関連の金融を分析するアナリストのジェニー・チェイス氏によると、中国メーカーの市場シェアは今後さらに上昇する見込みだ。
ドイツの新エネルギー業界誌「フォト」が行った調査によると、2008年の太陽電池生産で中国は世界シェアの3分の1を占め、欧州メーカーのシェアは約4分の1に低下した。
安易元如の関係者によると、風力発電市場のランキングが変化する見込みで、中国は今年上半期に風力発電設備容量を新たに450万キロワット増やしたことにより、米国を抜いて世界最大の風力発電市場に躍進する日も遠くないという。米国風力エネルギー協会(AWEA)がまとめたデータでは、米国の同期の新規風力発電設備容量は400万キロワットだった。
「人民網日本語版」2009年8月10日