国際金融危機のダメージにより、伝統的な対外貿易が成長のエンジンとなっている珠江デルタ地域や長江デルタ地域は深刻な影響を受け、輸出入額の前年同期比減少率が全国平均を上回ったが、国内都市の対外貿易競争力の布陣には変化がみられなかった。税関総署が発行する雑誌「中国海関」がこのほど発表した、対外貿易競争力上位100都市ランキングによると、対外貿易発展の牽引役としての両デルタ地域の位置づけは根本的に変わっていないという。
総合的な競争力ランキングの1位は深セン市、2位は上海市、3位は蘇州市、4位は東莞市で、いずれも対外貿易規模が1千億ドルを超え、中国の対外貿易の方向性を指し示す役割を担っている。都市別の貿易競争力レベルが東から西にいくにつれて、沿海部から内陸部にいくにつれて、漸次弱まるという全体的な構造には根本的な変化がみられない。
構造的な競争力の上位30都市をみると、長江デルタ地域が市場の多様化で優位に立ち、多くの都市で対外貿易の拡大が秩序をもって進められている。温州市が2位、紹興市が6位にランク入りし、台州市が10位に躍進するなど、浙江省都市の健闘が目立った。珠江デルタ地域は長年の「蓄積疲労」がたたってランク入りしなかった。珠江デルタ各都市の平均輸出市場数は長江デルタ各都市よりも9.2カ所少ない。
「人民網日本語版」2009年8月14日 |