経済危機はあとどれくらい続くのか。どの国が先に危機を脱出するのか。先般開催された世界シンクタンクサミットのメインフォーラムで、世界各国から集まった100以上のシンクタンクと国際組織の専門家、学者の多くは世界経済の回復見通しに対し慎重な見方を示している。
中国国際経済交流センターの曽培炎理事長は、今回の回復プロセスが比較的長く、複雑なものになろうと述べる。また曽培炎理事長はこう分析する。まず金融から判断すると、巨大なバブルはまだ完全になくなっておらず、先進国の金融機関の資産は今年初めの評価規模の2倍となり、中小企業の不良債権はまだ多くが処理されていない状態である。金融システムはまだ新たな局部的な動揺が生じることを排除していない。
次に、各市場主体から判断すると、一部の先進国の住民は資産バブル崩壊の影響を受け、債務危機に陥り、さらに失業率の上昇により収入減が予想され、国際市場の消費回復は短期間で実現できることではない。
また、多くの企業、特に実体経済が悪化を続けている企業や倒産した企業には、各中央銀行が放出する流動性から見ると、実体経済以外での循環が相当ある。中小企業の融資難は依然続いている。世界の過剰生産の問題がいっそう際立ち、新たな需要の成長点を育成する必要がある。多くの国の政府が採る対策はすでに限界に達し、財政・通貨政策の余地は大きくない。
さらに重要なのは、世界経済の正常な運営メカニズムを確立するには発展モデルを転換する必要があり、現在の金融システムの改革、経済構造の調整は必然的に各方面の利益に関わり、その困難さは想像でき、十分な評価を行うべきであるということだ。
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