▽貿易総額でドイツ超え世界トップへ
中国がWTOに加盟した01年当時、中国の輸出総額は2492億ドルにすぎず、世界での順位は6位だった。輸出額は、当時トップの米国の36.5%にすぎなかった。10年近い発展を経て、中国の輸出規模は急速に拡大し、04年には日本を抜き、07年には米国を追い越した。中国の輸出総額は08年に1兆4280億ドルに達し、1兆4650億ドルのドイツをわずかに下回る世界2位となった。
世界金融危機の影響を受け、中国の輸出総額は今年上半期、昨年比21.8%減の5215億3千万ドルとなった。一方、1月から5月までのドイツの輸出総額は607億ユーロで、昨年同期から24.5%減り、減少幅は中国を上回った。WTOの予測によると、中国は今年、ドイツを抜いて世界一の輸出大国となる見込みだ。
▽新興国向けの輸出が大幅増加
中国は長い間、米国と日本と欧州連合(EU)を主な貿易パートナーとしてきた。これら3カ国・地域への輸出は中国の輸送総額の半分以上を占めていた。WTO加盟後、中国の輸出先の地域構成は不断に改善されてきた。
第一に、これら3カ国・地域への輸出の比率がピークの53.6%から現在の47%以下にまで下がった。一方、新興市場国への輸出額は急速に増加した。例えば、ASEANとインドへの輸出は1995年、中国の輸出全体の0.51%と6.07%を占めるに過ぎなかった。だがこの比率は今年6月までに2.5%と8.52%にまで上昇した。
第二に、これら3カ国・地域への輸出の内部構成に変化が生じた。対米輸出の比率はほぼ変わっていないが、EUとの貿易が不断に高まり、輸出の比率も高まった。一方、日本向け輸出の割合は大きく低下した。中国の輸出総額に占める割合は09年上半期、米国が18.6%(01年比1.78ポイント減)、EUが19.8%(同比4.47ポイント増)、日本が8.4%(同比8.45ポイント減)となった。