建国当初、ほとんど廃墟のなかから立ち上がった中国の鉄鋼産業は今、60年の経済発展を経て、年産世界一にまで成長した。中国の鉄鋼強国化は着実に進んでいる。「経済参考報」が伝えた。
建国しばらく前から1950年にかけて、中国共産党は、30社余りの鉄鋼メーカーを接収した。その後、人材と物資を集中させ、鉄鋼産業の生産再開を急いだ。鞍山鋼鉄・本渓鋼鉄・石景山鋼鉄(首都鋼鉄の前身)はまもなく操業を開始した。
第1次5カ年計画(1953-57年)の期間中には、鉄鋼業という重工業は国民経済の発展に大きな役割を果たすとの認識の下、鉄鋼を中心とする工業発展指導方向が制定された。鞍山鋼鉄の拡張および包頭鋼鉄と武漢鋼鉄の建設は中国鉄鋼業の新時代の幕開けとなった。鉄鋼産業はその後、大型メーカー3社・中型メーカー5社・小型メーカー18社の局面をゆっくりと形成していった。
1961年から1965年までは中国鉄鋼の黄金期と言える。中共第8期中央委員会第9回全体会議(1961年)では、国民経済建設の「調整、基礎固め、充実化、向上」という方針が打ち出された。5年間の生産回復と発展を通じて、中国の鉄鋼業は1965年、生産量と品質で史上最高のレベルに達した。
第11期中央委員会第3回全体会議(1978年)の後、中国は改革開放政策を始めた。このことは、海外の資金・技術・資源を鉄鋼産業に導入する条件を作り出した。上海宝鋼や天津シームレス鋼管工場など世界の最先端レベルを持つ近代化大型鉄鋼メーカーは、この時期に建てられた。中国の鉄鋼産業はすでに国際競争力を身につけ、宝鋼や鞍山鋼鉄は世界への歩みを始めている。
第10次5カ年計画(2001-05年)期間中、中国の鉄鋼業は急速発展を継続した。都市化が大きく進められ、鋼材製品への需要が高まったことも、鉄鋼業に発展のチャンスを与えた。同期間中の鉄鋼業の固定資産投資は7167億3700万元で、1949年から2000年までの総額を上回った。
建国60年以来、中国の鉄鋼生産量は大きな伸びを見せてきた。建国当初の15万8千トンから1996年には1億トンへと増え、2003年には2億トン、05年には3億トン、06年には4億トンを超え、建国から3000倍以上の伸びとなった。08年の生産量は5億トンを突破した。鞍山鋼鉄・武漢鋼鉄・包頭鋼鉄・首鋼・馬鋼・湖南華凌集団などの大型企業の年産量はいずれも3000万トンを超えている。
「人民網日本語版」2009年9月11日