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商務部研究員:貿易紛争、共倒れの危険を孕む 
発信時間: 2009-09-15 | チャイナネット

商務部国際貿易経済合作研究院の梅新育研究員はこのほど、貿易紛争をめぐる論考を発表した。主な内容は次の通り。

米国政府は11日、中国産の輸入タイヤ製品を対象とした特別保護措置を実施することを明らかにした。中国も米国原産の輸入自動車製品の一部および食用鶏肉製品を対象として、反ダンピング・反補助金プロセスを発動すると発表した。中国の「ダブル反対措置」の対象製品の輸入額は約20億ドルで、中国産タイヤの対米輸出額にほぼ相当する。こうしたことから、中国の今回の動きは必然的に、米国に対する貿易対抗措置だとみなされている。

米国が今回の措置を取った理由はまったく筋の通らないものであり、措置が保護の対象とする米国のタイヤ産業自身も一貫して反対の態度を示している。中国には米国のこうしたやり方への対抗措置を取るだけの十分な理由がある。中国の対抗措置はそれ自身が目的なのではなく、貿易パートナーの保護主義的傾向を抑制し、ひいてはより安定した国際貿易環境を創出することこそが目的なのだ。

貿易相手国の保護主義勢力が中国に対して貿易紛争をけしかけ、中国の利益を損ない、相手国自身はこのためにいかなる代償も支払う必要がないとすれば、相手国の国内では保護主義勢力がより多くの人々を引きつけるようになり、対中自由貿易を主張する者は影が薄くなり孤立することになる。中国が対外貿易紛争で対抗措置を取ることが極めてまれであることから、他国の保護主義勢力は対中貿易で保護措置を提起する場合に、「われわれが中国製品の輸入を制限する以上、中国がわれわれから輸入する製品は減少しないどころか、かえって増加する。それでは、われわれはなぜ中国製品を制限しないのか」という理由を挙げることが多い。だが貿易相手国の国民が対抗措置により「共倒れ」するリスクが現実に存在するということを理解すれば、保護主義勢力の国内での影響力は大きく削がれることになる。今回のタイヤ製品への保護措置はもとより、今年6月にわずか10日間に3回も実施した中国産鉄鋼製品への反ダンピング・反保護措置調査、また中国産繊維製品への周到な攻撃などから、米国における貿易保護主義勢力の台頭がはっきりとうかがえる。中国にも対抗措置を取ってこうした行為をくい止める必要がある。

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