自動車工業は現在、「軽量化、低排出、長い寿命、低コスト、高い安全性」という方向に向かって発展している。自動車の鋼材はこのニーズにいかに適応すべきか。遼寧省大連でこのほど開かれた「2009自動車用鋼材生産応用技術国際シンポジウム」では、鉄鋼業と自動車業の連携によって自動車用鋼材の開発協力を強化することが参加した専門家らによって呼びかけられた。「国際金融報」が伝えた。
中国鋼鉄工業協会の資料によると、中国の自動車用鋼材の国産化は07年に90%以上に達している。だが車種別に見ると、中低ランクの乗用車やトラックの鋼材は国産化率が高いが、中高ランクの自動車の鋼板は依然として輸入物が多く使われている。乗用車やトラックの棒状・線状鋼材の一部や自動車エンジンのエアバルブ鋼材、高い強度が必要となる部品の冷間圧造鋼材や快削鋼も輸入に頼っている。国内に不足しているこれらの鋼材は、鉄鋼業が今後努力し、製品の構成を調整していく分野となる。
北京科技大学の王先進教授によると、自動車用材の70%は鉄鋼であり、自動車産業は鉄鋼メーカーの重要な顧客源となっている。
ここ数年、双方の交流と協力に対する関心は高まり、「安全な産業チェーンを形成できた企業が市場で勝利を収める」という認識が業界で共有されるようになった。両産業では、多くの企業が、鋼材製品の開発・配送・加工・価格決定で協力している。