第四に、新素材、特にナノテクノロジーと先端製造技術の発展だ。これらは、中国のこれからの発展の土台となる。
中国政府は2000年、将来性のある12件の科技プロジェクトをスタートさせた。省エネや新エネルギー車、太陽光発電や風力発電の応用、バイオマスエネルギー応用、バイオ医薬、次世代無線通信ネットワークの構築などがこれに含まれる。これら12プロジェクトの成果は、新たな経済成長分野を発展させるための重要な土台となる。
経済の振興を促進するため、中国政府は、これらの新技術の研究開発を進めるための一連の重大プロジェクトを昨年末と今年初めからスタートさせた。電動車の発展を全国10都市で進めたほか、数万単位のLED照明の使用を大連で始めた。上海周辺と長江デルタ地域では3ネットワークの融合戦略を進めている。来年の万博では、上海市の50万戸が3ネットワーク融合の実験ネットワークとなる見込みだ。さらに、太陽エネルギーの応用を進める「金太陽プロジェクト」や長距離高速鉄道の改善なども構想されている。
金融危機後、社会の新たなニーズに応え、市場のさらなるニーズを満たすプロセスで、クリーンエネルギー・バイオ技術・情報技術・新素材・先端製造業は自然と発展し、新たな成長分野を経済にもたらすことになる。これらの分野の復興は、若い企業家や科学技術者に新たなポストと新たな目標を提供し、グリーン経済・低炭素社会・低炭素技術の発展へと世界を導くことになるだろう。このことは、金融危機を経験した後の我々の共通認識であり、我々が共同で目指す目標ともなる。
作者:万鋼(政治協商会議全国委員会副主席、科学技術部部長)
「人民網日本語版」2009年9月17日
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