国産大型旅客機に搭載されるエンジンがこのほど決定した。採用されるのは中国航空工業集団公司の傘下企業である中航工業商用飛機発動機有限責任公司(中航工業)とフランスの航空エンジン大手・CFMインターナショナルとが国内で合弁生産する「LEAP-X1C」だ。「国際金融報」が伝えた。
大型航空機プロジェクトの研究開発とサプライヤーの入札作業とが、陝西省西安市、遼寧省瀋陽市、四川省成都市などを拠点とする航空工業企業と製造拠点の発展を後押ししている。国産大型機の実用計画が一歩ずつ前進するのにともない、中国航空工業の布陣が徐々に形作られてきた。
▽エンジンは中仏合作
中航工業商用飛機有限責任公司とCFMは21日に協力意向書に調印し、CFMが研究開発したLEAP-X1Cを国産大型旅客機「C919」の動力装置として採用することが決定した。同公司とCFMはこのほか了解覚書にも調印し、LEAP-X1Cエンジンの組立ラインとテスト機製造ラインを国内に合弁で建設することを目指すとした。このことは、国産大型機のエンジンが国内で合弁生産されるということを意味している。
中航工業は今年1月18日の設立以来、国産発動機の研究開発で重要な進展を遂げてきた。上海で開催された2009年中国国際工業博覧会のプレ展示では、同公司が独自に設計、開発した国産航空機発動機の第一号となる「SF-A」の模型がお目見えした。SF-Aは中航工業が設計、開発したもので、大型旅客機の動力ニーズに対応できる性能を備えている。
このたびの中航工業とCFMの協力は、国産発動機の開発・製造をより進展させ、国産大型機が中国独自の「心臓」を搭載して一日も早く飛び立てるよう、準備をするものとなる。
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