西部大開発の開始から10年。国家の対外開放の窓口として、税関は国家戦略を迅速に実行に移してきた。税関総署は重慶、四川、新疆ウイグル自治区など西部の省(自治区・直轄市)政府と相次いで、現地の対外開放レベルを高めるための協力覚書を締結し、西部の通関地開放、貿易促進、重点事業・産業支援、良好な貿易秩序の維持を促進する上で著しい成果を上げた。
2000年から2008年までに西部地区の輸出入貿易総額は、全国平均を1.3ポイント上回る年平均20%以上の成長を遂げた。産業構造も改良を続け、集積回路などハイテク製品の輸出は倍増、輸出総額に占める割合は1999比3.7ポイント増の6.9%に達した。
西部のインフラ整備には大量の設備輸入が必要だ。2001年1月から2009年10月の間に、西部地区の税関が西部地区の内・外資系企業の奨励事業のために取り扱った税減免貨物の認可総額は約253億ドル、税減免額は約467億元に達し、三峡ダム、西部の電力を東部に送る「西電東送」、西部の天然ガスを東部に輸送する「西気東輸」、青蔵鉄道といった大型・重点事業を力強く支えてきた。
過去10年間に、税関は対外開放通関地7カ所の新設、税関機関10カ所の増設許可を国務院に申請。国務院の関係当局と共に、西部国境地帯での欽州保税港区、憑祥綜合保税区、綏芬河綜合保税区の3つの税関特別監督管理区域の設置許可を国務院に申請した。現在までに西部地区には税関特別監督管理区域が11カ所、保税物流センターが3カ所設置されている。
環渤海地区から珠江デルタまで、多くの沿海部税関が西部税関と通関協力を実施し、西部の貨物は順調に「河を通って海へ達する」ことができるようになった。税関は海鉄連絡輸送、陸海連絡輸送、空陸連絡輸送などの監督管理モデルを相次いで始動し、内陸部と沿海部の物流ルートを通じさせた。現在では、天津、上海、青島など沿海部で貨物の通関が必要な西部企業は、沿海部まで赴かずとも、地元でスムーズに通関手続きを済ませることができるようになっている。
「人民網日本語版」2009年12月30日 |