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中国のアウトソーシング業(1)独自の優位点
発信時間: 2010-01-08 | チャイナネット

 ここ30年ほどの間に、製造業の発展を受けて、中国は世界経済システムの中で欠かすことのできない重要な構成要素となった。現在ではソフトウエアやサービスのアウトソーシング業の発展にともない、中国はより「頭脳的」に世界経済への関わりを強めている。

 アウトソーシングの局面が「アウトソーシングを中国で」から「中国でアウトソーシング」へと変わり、世界のアウトソーシング市場における中国の地位はますます重要なものになっている。

 ▽「アウトソーシングを中国で」、中国のアウトソーシング発展に独自の優位点

 2009年第1-3四半期(1-9月)のソフトウエア・情報サービスのアウトソーシング産業の売上高は1463億6千万元に上り、前年比約24.5%増加し、通年の売上高は約2千億元に迫った。

 このデータは、09年末に工業情報化部ソフトウエア・集積回路促進センターが発表した「2009年アウトソーシング産業発展報告」に示されたもので、各方面の注目を集めた。世界金融危機の影響を受けてもなお、中国のアウトソーシング業は急成長を維持し、産業規模が拡大を続けている。

 同部の婁勤倹副部長は「ソフト・情報サービスのアウトソーシングは、中国の情報産業の発展における新たな成長点であり、経済発展の内在的な動力でもある」と話す。

 マイクロソフトの張亜勤グローバル副総裁(マイクロソフト中国研究開発集団主席)は次のように話す。5年前にマイクロソフト中国研究開発集団のアウトソーシング事業センターが設立された当時は、マイクロソフトが中国で1年間に請け負うアウトソーシングの売上高は約1千万ドルほどだったが、09年には受注したアウトソーシングプロジェクトの総額は1億4200万ドルに達して記録を更新した。5年間で15倍に増加し、毎年70%の増加率で成長したことになる。これまではマイクロソフトのアウトソーシング発注業務の主な受注都市は一線都市だったが、最近はこれ以外にも成都や無錫といった一部の二線都市が新たな受注都市となりつつある。

 世界的に重要なアウトソーシング発注業者の一つであるマイクロソフトが中国での発注量を増やしていることは、ここ数年の中国のアウトソーシング業の急速な発展の縮図だといえる。

 産業初期における規模拡大の蓄積段階を終えて、中国のアウトソーシング産業は現在、東北地域、環渤海湾地域、長江デルタ地域、珠江デルタ地域、中・西部の五大エリアをカバーし、東部と西部がプラスに作用し合う良好な発展局面を基本的に形成し、アウトソーシングの業務構造もますます多様化に向かっている。

 同集団戦略合作部の申元慶総経理(社長)によると、世界市場をながめると、中国は現地でのオンショアアウトソーシング、周辺国に業務委託するニアショアアウトソーシング、海外に業務委託するオフショアアウトソーシングのいずれもが可能な唯一の市場だ。またアウトソーシング業の発展に向けて、中国には独自の優位点が備わっているという。

 独自の優位点とは、まず豊富な情報技術(IT)の人材であり、中央政府から地方政府にいたる大規模な支援を受けて規模を拡大するソフトウエアアウトソーシング産業群や、業務開拓を進めるアウトソーシング業界のパイオニア企業などだ。また欧米などの先進国の巨大な潜在力を秘めたアウトソーシングニーズ、相継ぐ多国籍企業の中国での研究開発センター設立なども優位点だ。両者が相まって、ますます多くのアウトソーシング発注者が、アウトソーシングを中国で行うことを選択肢に加えるようになっている。

 「人民網日本語版」2010年1月8日

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