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2010年、中国の輸出はどうなる?(1)前途多難
発信時間: 2010-01-12 | チャイナネット

 税関総署が10日発表した2009年の対外貿易輸出データから、同年の輸出はこれまでになく厳しい1年だったことが伺える。しかし、12月だけをみると、輸出に回復の兆しがみてとれる。2010年の輸出の見通しは「総体的には良好だが、前途は多難」という一言で言い表すことができる。

100年に一度の金融危機の来襲は真っ先に中国の輸出に打撃を加え、打撃が最も深刻だったのも中国の輸出だ。

あるグラフでこのことがはっきりと説明できる。2008年10月、前年同期比19%増だった中国の輸出は11月には?2.2%にまで減少。2009年に入ると、減少幅は一桁から二桁に拡大し、5月には?26.5%と同年月度の最低値を記録した。

10年前のアジア金融危機の際も、中国の対外貿易輸出はひどい打撃を受けたが、それでも同年の対外貿易輸出は0.5%の成長を維持した。ところが2009年の輸出は減少幅が累計16%に達し、改革開放以降、過去最低となった。通年の貿易黒字は34.2%減の1960億7000万ドルにとどまった。

一石の波紋は広がりつつある。輸出の低下が急速に工業生産に波及、さらには企業利益や財政収入にまで影響し、一部の企業は生産停止、販売下落に追い込まれ、多くの出稼ぎ労働者が失業を余儀なくされている。

中国国務院発展研究センター対外経済部の趙晋平副部長は「2009年通年で、輸出の大幅縮小からも貿易黒字の大幅減少からも今回の世界金融危機の衝撃はこれまでになく大きく、中国の経済成長にマイナス影響を生んでいることがわかる」と話す。

「人民網日本語版」2010年1月12日

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