対外貿易輸出が直面している空前の局面に対し、中国政府は輸出還付税率の引き下げや中小企業の融資難解決サポート、輸出企業の新興市場開拓支援など迅速な行動をとっている。一方、企業の多くもあの手この手で受注を確保し、国内での販売に目を向けるなど行動を起こしている。
努力をすれば報われるというように、3四半期連続で減少していた中国の輸出も昨年第3四半期(7-9月期)末からようやく回復に向かい始め、減少幅が縮小した。9月に15.3%だった輸出減少は10月には13.8%、11月にはさらに一桁台の1.2%に縮まった。
税関の最新データによると、2009年12月の輸出は前年同期比17.7%増、前月比15%増で、前年同期比が2008年11月以降初めてプラス成長に転じた。さらに喜ばしいことに、輸出額が1307億3000万ドルに達し、ひと月の輸出額としては過去4番目に高かった。
交通銀行金融研究センターの劉能華研究員の分析によると、輸出の前年同期比がプラスに転じ、輸出総額が危機前の水準に回復したのには次の3つの要因が考えられるという。第一に、世界経済が徐々に回復し、国外の販売店が在庫の補充を始めたこと。第二に、一部の先進国の失業率が下がり、適度な消費の増加が見込まれること。第三に、前年同期は基数が比較的低かったため前年同期比がプラスに転じたこと、があげられるという。
中国国務院発展研究センター対外経済部の趙晋平副部長によると、中国の積極的な対外貿易政策も輸出の回復的成長にプラスとなった。中国の輸出減少幅は他国に比べてはるかに小さく、世界経済や貿易回復を促すのに積極的な役割を果たしている。
「人民網日本語版」2010年1月12日