瑞銀証券有限責任公司の汪涛チーフエコノミスト(中国研究部主管)はこのほど行われた第10回瑞銀大中華シンポジウムで、「2010年は輸出の回復や国民消費の伸びなどの要因により、国内総生産(GDP)の力強い伸びが加速され、推進される見込みだ。2010年の中国のGDP成長率は少なくとも9%に達するとみられる」と発言した。
汪チーフエコノミストによると、輸出はすでに回復傾向にあり、今年はGDPに対する貢献度がマイナスからプラスに転じ、輸出は2けたの伸びを達成することが見込まれるという。輸入の伸びも予想を上回る見込みだ。
汪チーフエコノミストは来年の経済成長にも楽観的な見方を示しつつ、2010年には不動産業界のバブルリスクが最大に高まる可能性があることを懸念材料として挙げる。
いわゆる不動産バブルとは建設バブルのことで、販売が非常に好調な一方で、都市化の加速をもたらしもする。
汪チーフエコノミストは最近のインフレ観測について、「インフレ観測が高まっているが、短期的には中国にとってインフレは深刻な問題ではない。ただ通年の消費者物価指数(CPI)が3-4%というコントロール可能な範囲に収まることが望ましい」と述べた。
「人民網日本語版」2010年1月19日