中国国家統計局が発表した2009年国民経済と社会発展に関するデータで、中国経済は世界金融危機の試練を乗り越え、世界で最も早く経済回復を実現した国となったことが明確にされた。これは中国の経済と社会の発展を保証しただけでなく、世界の経済成長にも貢献する形となった。
経済総量を見ると、中国の国内総生産(GDP)成長率は8.7%に達している。都市部の就業者数は910万人増加し、世界の経済情勢の悪化により輸出量はやや減少したが、輸出額は1兆2000億ドルと依然、世界最大を維持している。
中国の経済発展モデルは、改革開放いらい最大となる歴史的な転換の時期を迎えている。転換に改革開放いらいの長い時期において、「いかに体制の転換を通じ中国社会に潜む経済活力を引き出し、急速な経済成長を実現し目標を達成するか」が中国の経済改革の重点であったというならば、現在は、経済構造の調整を通じ、中国が国際市場、資源、環境などの条件の下で、需要分野において民生、特に中低所得家庭や後進地域の民生を改善し内需拡大をはかり、生産分野において技術進歩や産業構造の合理化を通じ経済効率を高め、経済と社会の持続可能な発展を実現することが、全面的小康社会(ややゆとりのある社会)の実現プロセスにおける新しい課題となる。
中国政府は、世界経済が後退し、外需が激減するという深刻な状況下で景気刺激策を打ち出した。中国は経済総量の安定かつ急速な増加を実現したが、それと同時に、構造的な矛盾、特に投資と消費の増加における矛盾もより浮き彫りとなった。市場の自信低下にい通貨の流動性不足を解決するため、マネーサプライが増やされたが、自信の大幅な回復の後、民間資金の流動性が増加し、通貨供給量が不足から潤沢となっていることを受け、市場のインフレ予想がやや高まった。
長期的に見ても、短期的に見ても、中国経済にはまだ多くの解決すべき矛盾があり、短期的な需要管理や総量管理を強化するだけでなく、長期的な供給管理や構造管理を改善する必要もある。体制の改革と各政策の応用を通じ、中国は今後長期にわたり、安定かつ急速な経済発展と経済、社会、環境の持続可能な発展を維持することが完全に可能である。
「チャイナネット」 2010年1月22日 |