中国企業の対外投資は中国経済の発展に積極的な役割を発揮するだけでなく、投資対象国の発展にも一定の貢献を果たしている。とりわけ、グローバル経済が苦境に陥り、各国の需要が振るわず、投資が減少し、失業率が上昇する状況下にあって、中国企業の対外投資は関係諸国の雇用拡大、税収増加、経済回復促進に力強い作用をもたらし、グローバル経済の活力の前向きな力となり、投資先から歓迎されている。
世界金融危機の影響は依然として存在するものの、総体的な傾向は上向きになっている。世界的な範囲で国際投資が今後回復の一途をたどるなか、中国は新たな1年、経済の安定した比較的速い成長を実現するべく努力していくことだろう。こういった背景から考えて、2010年の中国企業の非金融系対外投資は過去最高の480億ドルに達すると予測される。
中国は工業化、都市化という急成長の時期にあり、数年はエネルギー消費が継続的に増加していく。同時に世界の産業構造調整が深化し、ハイテクで先進的な製造分野への投資が益々増えるため、資源・エネルギー・ハイテク・先進製造業といった分野は今年も中国企業の対外投資の重点となるだろう。中国政府は企業による方針決定、市場運営、メリットの相互補完、協力して共に勝つ(ウィンウィン)という基本原則を堅持し、新たな1年も条件のある企業が互利互恵の対外投資協力を展開していけるよう支援を続けるだろう。
中国の対外投資は今は国有企業か国有持株企業が中心だが、社会主義市場経済体制の益々の整備に伴い、民間企業の実力も急拡大し、今年は中国企業の対外投資の主体がより多元化した態勢となるだろう。(国家発展改革委員会副主任張暁強氏)
「人民網日本語版」2010年2月4日
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