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中国の鉄道 急速発展で世界を牽引 |
発信時間: 2010-02-08 | チャイナネット |
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▽生活改善・構造調整の大動脈 昨年12月26日、営業距離数で世界一となる高速鉄道・武広旅客専用線が正式に開通し、千里の距離がある広州と武漢をわずか3時間で結ぶことになった。これにより中国高速鉄道の営業距離数は2319キロメートルに達して、世界一となった。 09年には鉄道の旅客輸送量はのべ15億2500万人に達し、前年比6321万人(4.3%)増加した。増加量のうち相当の部分が高速鉄道によるものだ。北京-天津間を30分、石家荘(河北省)-太原(山西省)間を1時間、武漢-南京(江蘇省)間を3時間足らずで結ぶなどして、高速鉄道の営業範囲が大きく拡大し、「大容量、高速度、公共交通化」という鉄道の新たな優位点がより一層明らかになってきた。 昨年の高速鉄道の相次ぐ開通に伴い、環渤海湾地域、長江デルタ地域、珠江デルタ地域、関中都市群、武漢都市圏といった地域規模の経済局面が面目を一新しつつあり、産業移転ペースが明らかに加速するとともに、高速鉄道を中心とした経済帯が各地に誕生した。天津社会科学院発展戦略研究所の楊立新所長は「高速鉄道のモデル提示効果は明らかで、現在では高速鉄道のあるなしが他地域への投資や産業移転に際しての重要な参考指標になっている」と指摘する。 鉄道旅客輸送の発展は貨物輸送発展の可能性ももたらす。昨年の鉄道貨物輸送量は33億2千万トン(前年比1.9%増)、輸送トンキロは3兆3118億600万トンキロ(同0.7%増)に達し、木材の輸送量全体の85%を輸送したほか、原油の85%、石炭の60%、鉄鋼・金属精錬製品の80%が鉄道で運ばれた。国のマクロ調整や経済社会発展のニーズに基づき、鉄道部門は石炭、穀物、化学肥料、緊急支援物資といった重点物資の優先的輸送をたびたび集中的に行い、石炭不足の緩和、穀物価格の安定・抑制、石炭供給の安定などを保障する上で特殊な役割を発揮した。 ▽海外進出が新たな主力に 2009年には中国の鉄道技術・設備の独自開発の歩みが加速し、車両本体や機関車、プロジェクト建設、通信信号・情報化などの面でめざましい成果を上げただけでなく、海外の資本・技術の導入から海外進出へとシフトチェンジし、国際ハイエンド市場の開拓に向けて着実な一歩を踏み出した。海外進出の主な成果として▽2階建てステンレス客車626両をオーストラリアに輸出▽高効率内燃機関20台をニュージーランドに輸出▽サウジアラビアのメッカ巡礼線となる軽量軌道交通プロジェクトが順調に進展。▽ベネズエラ中・西部の鉄道プロジェクトが着工したことなどが挙げられる。 車両・動力機関についてみると、時速350キロメートルの国産動力ユニットが量産化を実現し、北京と天津を結ぶ京津都市間鉄道、武広高速鉄道などの輸送の質が一層高まった。鉄道部門は高速動力ユニットの中核技術の研究をさらに進展させ、新世代高速動力ユニットのシステム設計プランを確定し、すでに生産がスタートしている。高効率機関車の中核技術の刷新も重大な進展を遂げ、6軸タイプ7200キロワット、6軸タイプ9600キロワットといった高効率電力機関車、および6千馬力の高効率内燃機関車の大量生産も始まった。また70トン級の新型貨物車も大量引渡が完了して使用が始まり、貨物車のグレードアップや世代交代が急速に進んだ。 通信信号や情報化の分野では、鉄道デジタル移動通信システム(GSM-R)のカバー範囲が一層拡大し、同システムの通信プラットフォームに依拠した高速鉄道運行抑制技術が重大な進展を遂げた。これにより独自の知的財産権を備えた、鉄道企画「CTCS-3」級の列車制御システム技術の標準システムと技術プラットフォームがひとまず完成し、武広高速鉄道での実際の利用がスタートした。 今や鉄道の現代化建設は中国の「看板」だ。昨年に京津都市間鉄道を視察した外国の元首、政府の要人や代表は100人を超え、中国高速鉄道の発展ぶりは高く評価された。米国、ブラジル、ロシアなどの国も中国との協力の意向を明らかにしている。現在、鉄道部は米国、ロシア、ブラジル、サウジアラビア、ベネズエラ、ミャンマー、キルギス・ウズベキスタン、ポーランド、インドなどとの海外協力プロジェクト調整チームを立ち上げており、国内の関連企業を組織して海外市場の開拓を進めている。こうした動きを受けて、中国鉄道の海外進出の歩みがさらに加速することが予想される。 「人民網日本語版」2010年2月8日 |
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