米財務省が16日に発表した国際資本流動報告(TIC)によると、2009年12月、中国は米国債を342億ドル売却し、再び米国の第2位の米国債保有国に転じた。
中国は2008年9月に初めて日本を上回り世界一の米国債保有国となった。以降、米国債保有高の増減はあるものの、中国は世界最大の米国債保有国の地位を維持してきた。今回売却した米国債は4%に達し、規模はここ数年で最大となっている。これにより、中国の米国債保有高は、保有高を増やした日本に再び逆転された。
中国社会科学院金融研究所中国経済評価センターの劉煜輝主任は、今回の米国債保有高の大幅減は米国債を大量保有する中国にとって正しい戦略だと指摘する。売却後の中国の米国債保有残高は7554億ドルとなり、中国の米国債保有高は2カ月連続で減少している。中国は2009年11月に米国債を93億ドル売却した。
実際、米国の増加し続けるドル債務と赤字規模はすでに国際社会で幅広い関心を集めている。米国政府の2010年の赤字予算は少なくとも1兆5600億ドルに達し、米国のGDPの約10.6%を占め、前年度の1兆4200ドルという戦後最高水準を更新することが予想される。現在、米国政府の借金総額はすでに12兆ドルを上回り、米国のGDPの90%に迫っている。
中国外貨投資研究院の譚雅玲院長は、今回の中国の米国債減少は市場リスクを考慮した上での選択であり、海外投資への構造的な調整でもあると話す。
「チャイナネット」 2010年2月20日 |