(2)知的優位性
ここ数年、多くの多国籍企業が中国に研究開発センターを設立している。多国籍企業にとって中国が世界的戦略決定の中心になりつつあるのだ。
マイクロソフト副総裁で同社アジア太平洋研究開発グループ会長でもある張亜勤氏は、多国籍企業はすでに中国進出の新たな段階に入ったと指摘する。第一段階では中国を自らの市場の中心とし、第ニ段階では研究開発の中心にするようになるというのだ。中国は現在すでに多国籍企業の戦略の中心となっている。つまり、多国籍企業のトップ会議でグローバル戦略を決定する際に中国が非常に重要な要素となっているのだ。
張氏は、マイクロソフトは中国の研究センターを第二の本部と見ているという。「われわれは米国本部の小型バージョンといえる。単なる外資系企業の出先機関ではなく、技術研究も、製品開発、市場、販売、投資、アウトソーシングも有する完全な一つの企業だ。マイクロソフトが決定した戦略の多くが中国で作成したもので、まず中国で技術を克服して製品化し、中国市場で発売する。それから米国など他国で販売されている」と紹介する。
人的資源の優位性も客観的に外商投資先や分野の変化、中国の産業構造の最適化を促進している。外商投資はすでに初期の単純な労働集約型産業からハイテク産業や第3次産業へと移行している。
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