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「輸血型経済」のいくつかの潜在的問題点
発信時間: 2010-02-26 | チャイナネット

冬季五輪を開催中のカナダ・バンクーバーはなお雪や氷に閉ざされているが、中国の都市はその多くがすでに早春の息吹を迎えている。経済も同じような状況で、グローバル経済がポスト金融危機の中で低迷するのを後目に、中国経済は世界に先駆けて誇らしい成績を上げた。今月25日に国家統計局が発表した「2009年国民経済・社会発展統計公報」もこのことを裏付けるものとなった。

データによると、09年には国内総生産(GDP)が前年比8.7%増加した。消費者物価指数(CPI)は同0.7%低下し、うち食品価格は同0.7%上昇し、工業製品出荷価格は同5.4%低下し、原材料・燃料・動力購入価格は同7.9%低下した。

▽経済の基本的側面は健全

復旦大学経済学院の孫立堅副院長は「国際金融報」の取材に応える中で、「GDPとCPIは国民経済や社会の発展の重要なデータだ。今回のデータから、中国経済の基本的な側面は健全であり、政策主導型の『輸血型経済』の特徴が現れ始めたことがわかる」と述べた。

大まかな計算によると、昨年のGDPは33兆5353億元で前年比8.7%増加した。このうち第一次産業の生産額の対GDP比は10.6%で前年を0.1ポイント下回った。第二次産業は46.8%で同0.7ポイント低下し、第三次産業は42.6%で同0.8ポイント上昇した。

孫副院長はさらに次のように分析する。国家統計局のデータは基本的に市場の予測と一致しており、現在の経済構造から考えて、政府は短期的には適度に緩和された通貨政策と積極的な財政政策とを変更することはないとみられる。経済回復の基盤はまだしっかりとしておらず、反動や変動が生じる可能性がある。

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