中国が思い切って実施した一連の内需拡大計画によって中国経済は09年第1四半期(1?3月)から徐々に加速し始め、V字型の逆転を実現した。09年第2四半期(4?6月)には世界の工業生産や貿易流動量、大口商品の価格が徐々に回復。これは中国経済が谷底から抜け出したことに緊密に関係している。また、中国経済の回復は多くのアジア諸国が衰退から抜け出すのにも一役買った。
昨年中国は世界第2の輸入国、世界最大の新興市場だった。オーストラリアの統計局がこのほど発表した統計によると、同国経済が昨年西側諸国の経済のように衰退するどころか2.7%成長した重要な要因のひとつに、中国経済の急速な回復と中国市場による有力なけん引があげられる。同国の「中華年」組織委員会の厳沢華会長は、オーストラリアと中国の経済関係は非常に緊密だと話す。
カナダ・オタワ中国学会理事のハーディング氏は近年3度中国を訪問し、中国経済の発展と貧困撲滅の成果に対し強い印象を持ったという。取材に対しハーディング氏は、「中国はこの30年で経済発展のスピードが最も速い国のひとつだ。昨年は特に不利な世界経済の状況だったにもかかわらず、中国経済は8.7%という成長を遂げた」と語った。
「ウォール・ストリート・ジャーナル」の経済ニュース記者デービッド・ウェッセル氏によると、中国は新興経済体をリードしていち早く衰退から抜け出し、成長に向かった。中国の政策は十分に成功し、対中国輸出の増加や中国人観光客の増加などによって他の国や地域にも利益をもたらした。マレーシアやシンガポールなど中国と関係が緊密な経済体はアジアで最も回復が速かった経済体だ。中国の影響により、昨年は新興経済体の世界に占める消費の割合が初めて米国国内の消費を上回った。
「人民網日本語版」2010年3月5日
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