中国鉄鋼業、低利潤時代に適応した低速発展段階に

中国鉄鋼業、低利潤時代に適応した低速発展段階に。 中国鉄鋼大手の宝鋼集団公司は6月29日、2010-2015年の発展計画概要を明らかにした。07年時点の目標を大幅に下方修正した同社は、新計画の期間、内外の情勢は依然として複雑に入り組み、世界経済の回復の道のりは険しく、中国の経済構造の調整と発展方式の実質的な転換も、大きな不確定要素をもたらすと指摘…

タグ: 鉄鋼業 宝鋼 低速発展

発信時間: 2010-07-01 10:18:42 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国鉄鋼大手の宝鋼集団公司は6月29日、2010-2015年の発展計画概要を明らかにした。それによると、粗鋼生産能力を2012年までに5000万トン、2015年までに6600万トンに拡大するとしており、2012年までに粗鋼生産能力8000万トン、売上げ500億ドル以上、利益総額50億ドル以上としていた07年時点の目標を大幅に下方修正した。

同社の徐楽江・董事長は下方修正した理由について、「金融危機の後、宝鋼は冷静、慎重になった。経済規律に従って事を行わなければならない」と説明した。

同社は、新計画の期間、内外の情勢は依然として複雑に入り組み、世界経済の回復の道のりは険しく、中国の経済構造の調整と発展方式の実質的な転換も、大きな不確定要素をもたらすと指摘。生産能力の深刻な過剰、同質化競争の激化、資源コストの高止まりや貿易保護主義の台頭といった背景下で、中国鉄鋼業は低利潤時代に適応した低速発展段階に突入するだろうとの見方を示した。

これに対し中商流通生産力促進センター鉄鋼アナリストの赫栄亮氏は、「中国の鉄鋼業界はまだ拡張時期にある」と話す。宝鋼集団が生産能力を引き下げたのは、業界の利潤が低下し、今年下半期には困難な局面に陥る見込みであることと、国内の鉄鋼業界の発展に問題があるからだと指摘。宝鋼集団の調整は、国内の鉄鋼環境に対する調整でもあり、再編目標を達成できないと判断したからだという。政府は一貫して鉄鋼業界の再編を推進しているが、宝鋼集団の拡張方式である地域をまたぐような再編はあまり進んでいないのである。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年7月1日

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