3.図們江地域の協力開発
中国国務院は先ごろ「中国図們江地域の協力開発計画綱要・長吉図を開発・開放の先導区とする」を許可した。これは中国政府がこれまでに許可した唯一の国境沿いの開発開放区の計画だ。
図們江地域開発計画では計画地域で国境沿いの開放の先行試験権を付与し、図們江地域の国境沿いの開放における模索を奨励する。中国、ロシア、北朝鮮の3カ国の国境開放都市である琿春から、急速に発展する東北地区の中心都市・長春まで、面積は7.3万平方キロメートル、人口1090万人におよぶ地域経済帯が中国東北地区で形成されつつある。図們江は長白山から湧き出し、中国、ロシア、北朝鮮の3カ国を経て日本海に注ぐ、中国内陸部から日本海への最短の水上の通路だ。複数国家が協力して図們江流域を開発する提案を1990年代に国連開発計画が行った後、この地域の各国は前向きな反応を見せたが、様々な原因から図們江地区の開発は棚上げとなっている。
アナリストによると、10数年にわたって中国政府は一貫して図們江地域の開発を積極的に提唱、推進し、またロシアや北朝鮮との港湾協力の積極的な推進や中国・モンゴル大動脈の建設促進など、図們江の新たな開発ブームの基盤となる多くの基礎条件を生み出してきた。
また図們江地域開発に関連するロシア、韓国、モンゴル、日本、北朝鮮などの各国政府もそれぞれ行動を起こして北東アジアの地域協力を推進している。
図們江地域の協力開発は国家戦略だ。中国は1992年と1999年にそれぞれ図們江開発計画を策定している。
「人民網日本語版」2010年8月13日