アメリカのワシントンで開かれている国際通貨基金(IMF)と世界銀行の年次総会に出席している中国人民銀行の易綱副総裁は7日、「人民元為替改革をさらに推進する。しかし、人民元レートを短期的かつ大幅に引き上げれば、中国に深刻な失業問題をもたらし、社会を動揺させる」と指摘した。
易副総裁は「人民元レートの安定は今回の金融危機への対応で重要な役割を果たした。今後も、人民元レートを適切なレベルに維持していく」と述べた。
中国とアメリカの貿易問題について、易副総裁は「人民元レートとは関係ない。2005年7月の人民元切り上げ以来、人民元対ドルのレートは22%上昇したが、この期間中も、アメリカに対する中国の貿易黒字は大幅に増加した」と指摘した。
「中国国際放送局 日本語部」 2010年10月8日