3月7日午後、第11期全国人民代表大会第4回会議の記者会見が行われた。商務部の陳徳銘部長が会見に出席し、消費促進と対外貿易について記者の質問に答えた。
記者会見では、日本の記者から次のような質問が出された。「十二五(第12次五カ年計画:2011-15年)計画では資源の管理と合理的な開発が強調されており、現在、日本や世界各国が中国のレアアース政策に注目している。今後5年間、中国政府はレアアース産業政策、レアアース輸出政策を採ると考えられるが、レアアースの輸出量は今後5年で何%くらい減少するのか?」
以下は陳徳銘部長による回答である。
中国のレアアース資源の世界全体に占める割合は30%以上、輸出量も世界全体の90%以上に達している。中国のレアアースの多くは経済があまり発達していない地域に分布しており、現在、中国のレアアース採掘、加工水準は全体的に未発達である。また、レアアースの採掘が環境や生態系に多大な影響を及ぼしている。中国政府がレアアースの採掘、加工、国内での使用、輸出に量的規制を行うことを決めたのは、非常に大きな環境の圧力に直面しているからで、そのことに皆さんが理解を示してくれることを望んでいる。
私たちは国務院の要請に基づいて、レアアースに関する産業政策をより完全なものにする研究にも取り組んでいる。国家発展改革委員会、工業情報化省、商務部など中国政府の関係部門は共同で研究を進めているところで、レアアースの管理強化に関する規則をできるだけ早く整備していく。
私たちは、世界のその他のレアアース資源大国が、技術と環境が保障された状況の下で、レアアースの採掘に取り組むことも望んでいる。私たちは日本など他国と共同でレアアース代替材料の研究に取り組んでいきたい。地球に存在するレアアース資源は限られており、現在のペースで使い続ければ、すぐに資源がなくなってしまう。したがって、私たちは代替材料開発や再利用技術の研究が必要であり、この分野での共同研究を望んでいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月8日