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japanese.china.org.cn | 03. 06. 2013

野村総研首席コンサルタントが見た中国経済の「新未来」

タグ: 野村総研 松野豊 フォーチュン 中国経済

 

 

Q3. 中国は世界の貿易チェーンにおいてまだ低いレベルにある一方、日本は高いイノベーション力と高品質の製品で世界的なブランドを数多く有している。この点において、中国は日本企業を手本に学ぶべきであると思いますが、イノベーション力を高める点や、高品質のメーカーを育成するのにあたり、ご意見とご提言をいただけませんか。

松野氏:中国の企業は、事業の発展や技術力向上のスピードは非常に速い。しかし長期的な視点での事業戦略に欠ける。また企業活動は株主や従業員が支えているにもかかわらず、企業を永続させるための努力(Going Concern)も足りない。企業はもっと長期的な視点にたってまじめに研究開発に取り組むべきである。日本のほとんどの大企業は、企業内に強力な研究センターを持ち、中長期的な視点で商品開発に取り組んでいる。研究開発をやらない企業にイノベーションは起こらない。

また、イノベーションは顧客との接点で生まれる。たとえ国家レベルで優れた頭脳を結集し巨大な研究開発投資を行っても、顧客のニーズが見えない研究者は優れた商品を生み出すことはできない。中国がサプライチェーンで低付加価値の部分にしか参加できないのは、サプライチェーン全体が「顧客の価値が最大化されるように形成されている」ことを理解していないたためである。中国企業はもっと顧客との接点を重視しなければ、イノベーション力は強化されないだろう。

 

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