ノーベル経済学賞受賞者で「ユーロの父」と呼ばれるロバート・マンデル氏は21日、中国人民大学で行なわれた国際シンポジウムで「国際通貨システムの改革--経済危機がG20に与えた教訓」と題して講演。中国は2025年に世界最大の経済大国となり、ユーロ、米ドル、人民元が世界で最も安定した三大通貨になると指摘した。環球網が伝えた。
マンデル氏は過去100年余りの国際通貨システムの変遷を明らかにしたうえで、未来の比較的安定した国際通貨システムの構想を提起した。
マンデル氏は2007年にSDR(特別引出権)構成通貨に人民元を加えて新たな多元化された国際通貨システムを構築し、為替相場と世界経済の一層の安定を確保するよう呼びかけた。貿易額でも融資額でも中国がこのシステムに加わるのは当然だからだ。だがSDRは米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドなど16カ国の通貨で構成され、人民元は加わっていない。マンデル氏は2016年に再びこの問題を議論するよう提言した。