債務リスクの防止には、投資衝動の抑制が必要

債務リスクの防止には、投資衝動の抑制が必要。

タグ: 中国債務リスク

発信時間: 2014-01-17 16:50:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

企業の債務規模の拡大は、世界規模の金融危機が発生した際に強い景気刺激策を講じた結果であると同時に、投資駆動型の経済発展に依存しすぎたためでもある。投資衝動には深層部分の政府の体制的な要因もある。公務員に対する評価は「GDP至上主義」を重んじており、幹部の昇進と債務問題は切り離されて考えられ、債務の周期と地方官僚の任期はマッチしていない。結果、地方政府が自ら債務を拡大する傾向が強い。地方の国有企業は暗に政府の保証を受けながら、政府のマクロ調整の役割を一部引き受け、投資駆動型の地方経済を推し進める中心的存在となっており、政府の債務の一部を負担している。更に言えば、市場経済のシステムが整っていないため、政府が社会資源・要素の配分や使用、価格決定を主導している。直接的或いは間接的な政府の信用保証によって、各種の社会資源は、選手でありながら審判でもある行政部門や国有企業に集中してしまい、公正さに欠ける。そして、これらの部門は価格概念が希薄であり、このような循環によって、粗放的な発展モデルが形成され、最終的には資本や資源の過剰投下いう事態を招き、コストの上昇率はますます高くなり、収益率は低下の一途をたどる。

このような投資駆動型の経済発展モデルは長続きしない。全体的に言えば、GDPにおいて、追加投資に対する収益率(投資の限界効率)は明らかに低下傾向にある。関連機関の予測によれば、非金融企業の債務額が1元増加するごとのGDPの増分は2008年の0.7元前後から、現在では0.3元まで下がっている。上場企業のデータから見ると、金融企業を除くA株市場の企業全体の資産負債率はすでに約60%まで上昇している。鉄鋼・石炭・建築・建材などの資産総額に占める割合が大きい重工業分野の負債率は著しく高まっており、これらの業種は大多数が生産能力過剰の問題を抱えている。企業の収益力はすでに大幅に下がっており、投資収益率(加重平均)は貸付金利を大幅に下回る。近い将来、これらの業種は引き続き過剰な生産能力の調整の圧力にさらされ、流動性の衝撃を受ける中、債務リスクは大幅に高まると見られる。

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