中国で、セメント価格の低下傾向が続いている。年初から、高強度セメントの価格は累計で3.4%下落した。10日付中国証券報が伝えた。
アナリストは、「セメント需要の伸びが例年よりやや鈍いものである。年初の価格がやや高めだったことで、卸売り業者と小売業者が慎重な姿勢を見せており、仕入れは例年より少ない。ただ、西南部地域のセメント価格にはすでに安定化しつつある兆候が現れており、その他の地域のセメント価格のさらなる下落余地は限られている」と指摘する。
環境保護関連の規制が厳しくなったことや過剰生産能力の淘汰が進んでいることの影響で、セメント業界の出荷量の減少傾向が目立っている。しかし、これは業界の効率向上につながっている。2013年の基数がわりに低かったということもあり、2014年第1四半期の中国セメント企業の利益は前年同じ時期と比べると、大きく増加する見通しである。
「中国証券報」より 2014年3月10日