まず、中国はハイエンド市場の探索、より高価値の物の開発に努めながらも低コストの製造業をしっかり維持している。中国の世界アパレル輸出におけるシェアは実際やや上昇し、2011年の42.6%から13年には43.1%に上昇した。また、中国製の商品を見ると、自国で生産するパーツも増えた。世界銀行によると、中国の輸出商品に使用される輸入パーツの割合は、ピークの1990年中ごろの60%から現在は35%に下がっている。中国に多くの効率のよい供給業者があり、他国がなかなか真似できないことがその理由の1つである。中国には優良かつ改善が進むインフラもある。そのほか、中国企業は自動化技術を利用し生産率を高め、給与上昇による影響の一部を補っている。
2つ目の優位は、「アジアの工場」そのものである。給与上昇に伴い、一部の低コストの作業は確かに中国を離れた。しかし、サムスン、マイクロソフト、トヨタなどのグローバル企業は中国での生産量を削減しマレーシアやフィリピンなどに製造を移転させたと同時に、中国を中心とするサプライチェーンを強化した。
3つ目の優位は、中国が市場需要の要になりつつあることである。中国の消費者の消費能力と消費経験が高まるにつれ、「アジアの工場」は高利益のマーケティングとカスタマーサービスにおけるシェアを広げている。また、中国の需要はアジアのサプライチェーンを強化した。中国市場において、現地の請け負い業者は遠くのライバルより優位性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年3月14日