こうしたことからAIIB設立準備チームの責任者に金氏、副責任者に中国クリーン開発メカニズム基金管理センターの陳歓主任が就任した。今後はAIIBの発足に伴い上層部の職に就くとみられている。 財政部の財政科学研究所の王朝才副所長は「内外での経験が豊富で、見識も高い」と金氏を高く評価した上で「総裁が中国人から選ばれることになれば、金氏がその有力候補になる。ただAIIBはまだ機構について協議中であり、臨時事務局長の金氏が総裁に就任することが決定したわけではない」との見方を示した。
先の中国人民大学の金副院長は「英国やドイツなどの欧州の大国が副総裁のポストなどを要求してくると思われる。しかし同ポストの数はそれほど多くはなく、バランスをとらなければならない。これまでは米国についていけばよかったが、今後は中国がリーダーとなる。各国の要求に対して平等に応えるのは、そう簡単ではない」と指摘した。 今後AIIBの主要ポストの獲得を目指して、各国の間で大きな駆け引きが行われそうだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年4月1日