▽中韓FTAが圧力
今月1日、中国と韓国の間で自由貿易協定(中韓FTA)が締結された。分析によると、中韓FTAの締結は、両国の経済貿易交流が新たな段階に入ったことを意味するだけでなく、地域内各国の経済貿易協力に対し参考にするべきお手本を提供することにもなるという。また別の見方によると、日本が最近、経済や文化の方面で中国との交流や連携を頻繁に進めているのは、中韓FTAに刺激を受けたためであるという。
中国国際経済交流センター経済研究部の劉向東副研究員は、「韓国と日本が中国に輸出する商品はタイプも性質も似通っており、韓日の間には一定の代替性がある。現在、中韓が一歩先んじて自由貿易協定を締結したことから、韓国は日本製品が中国市場で占めていたシェアをこれまで以上に奪うことになると予想される」と話す。
劉副研究員は、「中韓貿易が徐々に利便性を高めていることが、中日間、韓日間、中日韓間の自由貿易協定締結を迫ることにつながる。中国は二国間FTAの進展を迅速に推し進め、豊富な経験も有している。また中日韓はこれまでずっと同じ枠組の下でFTAを検討してきたため、協力の基礎はある程度備わっている。そのため、中韓FTAの締結が未来の中日間のFTA、さらには中日韓3カ国のFTAの締結を推進する役割を果たすことになる」と話す。
商務部(商務省)国際貿易経済協力研究院国際市場研究部の白明副部長も、「韓日の産業構造が似ていることを考えれば、中韓FTAの締結が、日本に一定の圧力と刺激をもたらすことは確かで、未来の中日韓貿易の発展とFTA交渉にとってはプラスにはたらくことになる」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年6月9日