エアコンやガスコンロなどは中国が世界最大の製造国であり、家電強国の日本でも中国製品が重要な位置を占めてきた。だが今では海外家電メーカーが自国で製造した家電製品が「捲土重来」を果たそうとしている。それはなぜか。日本の複数の家電メーカーの責任者が、「転換を促した原因は中国人消費者が質の高い外国産の輸入製品をますます志向するようになったことにある。このことは中国人旅行者が海外で盛んに買い物している様子からもうかがうことができる。また中国の消費財の高級化と大幅な円安も、中日両国製品の価格差を大幅に縮小させており、これは日本企業が自国で製造した製品を中国で販売するようになった重要な原因だ」との見方を示す。王部長は、「10年前には、日本製ガスコンロの価格を人民元に換算すれば1万5千元(約28万4千円)以上になり、当時は日本製ガスコンロを中国市場に導入することはほぼ不可能だった」と振り返る。
長年にわたり、中国は世界最大の家電製造国であり、かつての家電強国の日本は生産量が縮小を続け没落した印象を与えていた。だが実際には、日本の家電メーカーは大規模化から高級精鋭化へと路線を転換し、コストの強みに頼らない新戦略を取ったのだ。一方、中国の家電メーカーは長期間、価格面での強みばかりを求めて品質をおざなりにしてきた。中国人消費者が質を重視するようになると、自国製品では満足できないことに気づいた。こうして外国産の家電が再び勢いを盛り返すことになったのだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年10月14日