中国・アフリカ関係の構造転換と高度化には、われわれが中国とアフリカの産業の連結と生産能力の協力を加速して、アフリカの工業化と近代化を後押しする必要がある。近年、中国はアフリカで「経済・貿易協力区」を設置し、アフリカ諸国のコネクティビティとインフラ整備を支持した。これはまさにアフリカ諸国の「築巣引鳳」(巣を築いて鳳凰を引き入れる。投資環境を整えて企業を誘致する)を実現し、アフリカ諸国の「造血」能力を根本的に高め、インフラの立ち後れと人的資源の不足というアフリカ発展の二大ボトルネックを解決するためだ。エチオピアを例とすると、現地初の空港高速道路、初の環状道路、初の都市ライトレール、初の風力発電所、初の水力発電所、初の近代化職業技術大学、初の近代化工業産業パークは、いずれも中国の支援または請負により建設されたものだ。西側は中国がアフリカで「新植民地主義」を行っているとしばしば非難するが、実際にはエチオピアには石油や鉱物はあまりないのに、中国はエチオピアとの協力を全面的に展開している。これは西側の批判に対する最良の答えだ。
中国・アフリカ関係の構造転換と高度化には、アフリカの民生を強く重視し、中国とアフリカの親善と感情を育み、強化する必要もある。中国・アフリカ双方が歴史的親善を継承するには、ハイレベルとエリートレベルの深い交流と共に、中国・アフリカ親善の種を広大なアフリカ民衆の心に撒く必要がある。長年、中国はアフリカ諸国の鉄道、橋、水力発電、住宅建設など差し迫って必要な民生事業の支援を重視し、教育、衛生、医療分野でアフリカ諸国の持続可能な発展の実現を重視してきた。
2014年3月に西アフリカでエボラ出血熱が拡大すると、中国政府は率先して駆けつけ、感染地および周辺の計13カ国に1億2000万ドルを超える支援を行い、医療関係者1200人余りを派遣しただけでなく、アフリカ諸国の衛生体制整備を支援し、公衆衛生安全上の脅威への対処能力を強化した。一部の国が長年アフリカで推し進めるイデオロギー色の濃い「民主外交」と異なり、「民生外交」は中国の対アフリカ外交の大きな顕著な特色であり続けている。