中国海関(税関)総署の最新統計によると、2016年1-10月の中国の石油製品輸出量は前年同期比37.4%増の3811万トンに達し、昨年の年間輸出量合計を上回った。純輸入から純輸出、そして輸出量が史上最多記録を更新し続け、中国の石油製品の輸出入構造はわずか数年の間に大きく変化した。
中国国内の石油精製能力は増加する一方だが、石油製品全体の需要は伸びが鈍化しているため、輸出が国内市場のバランスをとる重要手段となっている。また、国際貿易競争に切り込んでいくためにも、中国の石油製品関連産業の競争力を検証する重要な手段となる。業界関係者は、「第13次5カ年計画(十三五、2016-2020年)」期間中に中国の石油製品輸出量は右肩上がりに拡大し続けると予想する。
中国の石油製品輸出拡大に伴い、アジア太平洋地区の石油製品の貿易構造も変化している。中国石化経済技術研究院の毛加祥・副院長は、「中国の石油製品の輸出は、日本や韓国、シンガポールなどとの競争に直面している」と指摘。これらの国は石油製品の輸出を対象にした免税政策を実施している。そのため、「中国も石油製品の輸出を対象にした支援を強化し、その輸出競争力を向上させる必要がある」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月21日