中国・日本・韓国の自由貿易協定(中日韓FTA)の第11回交渉会合が今月9日から11日にかけて、北京で開催される見通しとなった。第10回から9ヶ月ぶりの再開となる。3日間の交渉で、3ヶ国は関税、原産地規則、貨物貿易の方針、サービス貿易の自由化約束方法などの核心的問題とその詳細な実施プランについて集中的に話し合う予定だ。また金融や通信などの分野をめぐる話し合いも正式にスタートする見込みだ。「経済参考報」が伝えた。
2012年11月、3ヶ国はカンボジアで中日韓経済貿易大臣会合を開催し、3ヶ国によるFTA交渉の正式なスタートを宣言した。13年3月には、韓国・ソウルで第1回目の交渉会合が開催され、これまでに10回が行われた。昨年行われた第10回交渉会合はソウルで行われ、貨物貿易、サービス貿易、投資、協定分野の範囲などの議題をめぐり踏み込んだ意見交換を行った。グローバル貿易で保護主義が台頭する中、交渉会合は一定の成果を上げ、3ヶ国はFTAを通じて投資・貿易を拡大し、自由貿易の原則を堅持することで共通認識に達した。3ヶ国は協定分野の範囲で一致し、金融サービスや電気通信など5つのテーマについて作業部会を立ち上げ、第11回交渉会合から重要サービス部門の市場参入障壁の状況について情報交換を行うことを決定した。
現在、中日韓の国内総生産(GDP)の合計は16兆ドル(約1849兆6千億ドル)を超え、世界の20%以上を占める。中国は日韓の1番目の貿易パートナーであり、中国にとって日本は2番目、韓国は3番目の貿易パートナーだ。昨年初めて発表された「中日韓貿易発展指数報告」によれば、3ヶ国はすでにさまざまな分野で協議協力メカニズムを構築しており、これには17種類の閣僚級会合やさまざまな交流・対話メカニズムが含まれる。3ヶ国はFTA交渉に積極的に参加するとともに、FTAを貿易自由化の促進を補完するルートととらえている。3ヶ国はグローバル産業チェーンにおける分業で密接な協力関係にあり、中日韓FTAの建設は3ヶ国の経済貿易協力の実際のニーズを反映しており、3ヶ国間の産業の相互補完性を十分に発揮させる上でプラスになるといえる。