フランスの「施耐徳電気(シュナイダーエレクトリック)」は防疫対策が常態化するなか、効率的かつ段階的に生産と営業を再開し、平時を上回る生産能力を発揮しながら全力で生産の遅れを取り戻している。グローバルサプライチェーンの連係や運営のデジタル化、提携パートナーとの相互協力によって、同社は今年もガートナー・グローバルサプライチェーン25強ランキングに名をつらね、昨年の第11位から4位へとランクを上げた。
同社の会長兼CEOは1994年に中国を仕事で訪れ、ここ数年は中国の日進月歩の発展を目の当たりにしたと話す。外部環境に深刻で複雑な変化が生じても中国国民のやる気と粘り強さは変わらず、まさにこの精神によって中国がいばらの道を切り開き、経済、社会、民生において目を見張る実績をあげたと説明。今年の新型コロナウイルス感染流行という試練に対し、中国が最も厳しい防疫措置を講じ、防疫対策が常態化するなかで経済社会の運行秩序を急速に回復させたことは、改めて中国国民の一致団結と困難に立ち向かう力を感じさせたとしている。
同社も中国の発展に伴い事業を拡大してきた。1995年に中国での投資拡大を決め、莫大な資金を投じて工場の建設を開始。1999年には中国に研究開発センターを設立し、先端の製品と技術を導入して中国での一体的な経営システムを構築した。今や中国は同社にとって世界第二の大市場かつ三大研究開発拠点の一つとなっている。同氏は、幸運にも2019年度の中国政府「友誼賞」を受賞したことを明らかにした上で、この栄誉について、同社が中国で三十数年にわたり根を下ろし、中国社会と共同で成長したことが認められたとの見解を示している。
中国経済の安定しつつ上向く発展トレンドは、中国市場に対する同社の自信を一層強めたという。外商投資法の全面施行で中国が知的財産権の保護を強化し、国内外企業を平等に扱うことは、同社を含むグローバル企業にとって中国でますます大きく発展する余地を生み出した。
同氏は、中国デジタルエコノミーの急成長が続く見通しを十分に考慮し、新インフラの加速という好材料や社会需要の変化に注意を払いながら中国の産業デジタル化が加速する流れを認識した上で、次世代デジタルグリーン電気製品を生産するため、今年4月に厦門で研究開発拡大と産業チェーン合理化を図る新たな投資を行ったと説明している。
今年の「両会」で打ち出された政策方針は中国の発展ロードマップを詳細に示した。特にハイクオリティな発展、産業のモデル転換・高度化、生態環境保護、新型インフラ建設、一層ハイレベルな対外開放などのテーマについて新たな方針と措置が打ち出されたことは企業に確信をもたらしたという。同氏はこれに対応して発展の方向性と戦略を策定および調整し、ビジネスチャンスを発掘することで中国の顧客と提携パートナーと協力しながら共に成長できると説明。また、中国経済は勢い良く発展し、より強大になると同時に世界経済の回復に新たなエネルギーを注入するとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月25日