中国人民大学中国マーケティング研究センターが19日に発表した「中国Z世代求職トレンド調査報告」によると、「大手」企業はZ世代(1995年から2009年までの間に生まれた人)にとって就職活動における唯一の選択肢ではなくなったという。若い求職者の32.5%が「中小企業で働きたい」とし、「小規模・零細のスタートアップ企業で活躍したい」とする人も10.5%に上った。「北京日報」アプリが伝えた。
これまで人気だった製造業や不動産などの従来型業界は、今の若者には人気がなく、「興味がある」は12.2%にとどまった。その一方で、情報技術(IT)、インターネット、通信、文化、メディアなどの新興業界がZ世代の求職者の人気を集める。「IT・ネット・通信業界などの新興業界を希望」は52.6%、「文化・メディア・教育・研修業界を希望」は50.3%だった。
専門による制約も徐々になくなり、専門の枠を超えた就職活動が当たり前のことになってきた。「就活に際して『自分の専門とマッチするか』を考えた」人は52.2%いるものの、専門は今では仕事を探す上で唯一の決定的な要因ではなくなった。反対に、若者は賃金・待遇、業界の見通し、勤務地、キャリアをより重視するようになった。
同報告によると、オンライン求職活動はZ世代の間でさらに浸透し、「オンライン就職支援プラットフォーム、検索エンジンなどのオンラインルートで仕事を探した」が76.1%に上ったほか、「モバイル端末を利用して仕事を探した」は67.8%に上り、「オンラインでヒューマン・リソース部門の担当者または企業の上層管理者や部門の責任者とのコミュニケーションにより積極的である」も74.7%に上った。
Z世代が利用したことのあるオンライン就職支援プラットフォームでは、BOSS直聘、智聯招聘、前程無憂がトップ3に並び、利用率は順に58.4%、39.1%、31.5%だった。細分化した実習生ポジションを扱う実習生プラットフォームは4位で、利用率は30.2%だった。
同報告はZ世代の求職活動の傾向と行動について踏み込んだ詳細な分析を加えた。それによると、Z世代は求職のルートがますますスマート化、モバイル化し、求職の方法がより直接的でフラットになり、仕事の決め方がより自由で多様になったという。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年5月24日