農業食品業界は昨年、スペインの輸出の生命線になった。これは主に中国からの肉製品への需要(の急増)によるものだ。16日付スペイン紙が、EFE通信の報道を引用し伝えた。
過去10年の発展により、スペインの農業食品部門の輸出額が倍増している。新型コロナウイルスのパンデミックが発生した1年間に、同業界の輸出額は5%超増の550億ユーロ超にのぼり、スペインの貿易全体の10%減とは対照的になった。まさにそのため、農業食品部門は貿易が特に苦しかった1年に、その他の部門の輸出低迷に苦しむスペインを救った。バレンシア経済研究所の副所長は、「同部門の輸出額は輸入額を上回っており、今やスペインの収支バランスの支柱の一つになっている」と述べた。
同氏は、昨年の「悲惨」な状況において、農業食品部門は「例外」だったと強調。中国(の需要)がなければ、特に豚肉を中心とする肉類の大量購入がなければ、スペインの食品業界の輸出額は昨年0.9%減になっていたという。
中国の影響力が日増しに拡大している。わずか5年間で、スペインの食品業界にとって8位の輸出先から2位に浮上し(首位はフランス)、輸入額は37億2500万ユーロにのぼっている。
スペインの食肉加工品メーカーの社長は、「(中国市場の需要が)非常に急激に拡大している」と述べた。同社は数年前から中国事業の開拓を始めた企業で、昨年の中国での売上は25%増となった。同氏は「スペインは今や中国に肉類を輸出する欧州の主要国になっている」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年5月29日