水利部の発表によると、南水北調(中国南方の水を北方に送るプロジェクト)中線1期プロジェクトの陶岔渠首からの取水量が、19日午前8時で累計400億立方メートルに達した。直接的な受益者は7900万人に増加し、2015年の通水1周年当時の3800万人から2倍以上に増加した。
南水北調中線の2014年の通水以降、南水は北京・天津・河北・河南の沿線の中・大都市の主力水源になっている。400億立方メートルの取水量のうち、水路内にある水と途中の消耗を除き、河南省に135億立方メートル、河北省に116億立方メートル、天津市に65億立方メートル、北京市に68億立方メートル給水している。
北京への68億立方メートルのうち、途中の消耗を除く浄水場への給水は44億8800万立方メートル、ダムでの保存は7億4300万立方メートル、水源地などへの補給は15億3400万立方メートル。北京では1300万人の市民が美味しい南水を飲んでおり、中心市街地の給水量のうち南水が7割以上を占めている。同時に大興、門頭溝、昌平、通州などの一部地域でも南水が用いられている。南水は首都市街地の水使用の需要を満たす主力水源になっている。
南水の持続的な補給により、北京は近年、井戸を徐々に封鎖し、地下水の採掘を大幅に減らしている。また南水を利用し重点水源地及び都市の川・湖に給水し、地下水の水位が大幅に上がっている。水務部門のデータによると、北京の地下水の水位は2016年に下げ止まりし、上がり続けている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月20日