天津市宝坻区小辛碼頭観光村で13日、電力作業員が「オール電化厨房」の推進と炭素削減目標の達成に向けて低圧電力の使用状況を検査した。国家電網天津宝坻供電有限公司は小辛碼頭村党支部と共同で、村内にある29軒の農家院(観光施設)の厨房でエネルギー消費調査を実施し、農家院に「オール電化厨房」を作ることで合意したという。「千年古渡」と呼ばれる小辛碼頭村が「ゼロカーボン」時代を迎える中、宝坻区が進める電力の「CO2排出ピークアウトとカーボンニュートラル」先行モデル地区建設も大きな一歩を踏み出した。
宝坻区黄荘鎮の西北に位置する小辛碼頭村は、遼王朝時代の穀物輸送埠頭として「千年古渡」と呼ばれている。近年ではその地理的条件を活かして農村観光を大きく発展させ、2020年には文化・観光部の第二期全国農村観光重点村に選ばれた。
国網天津市電力公司と宝坻区人民政府は今年7月、「電力の『CO2排出ピークアウトとカーボンニュートラル』先行モデル地区建設の戦略的協力枠組み協定」を結び、「一園一村(工業団地9カ所と小辛碼頭村)」モデルプロジェクトを展開し、「ゼロカーボン」の生産および生活モデル構築に着手した。国網天津宝坻供電公司は複数回にわたり「炭素削減イノベーションチーム」を組織して現地調査を行い、村内の農家院29軒と「オール電化厨房」建設について合意、近く25号農家院で建設を開始する。「オール電化厨房」は従来のガスコンロに比べて効率が30-60%上がるほか、二酸化炭素の排出量を30-50%、エネルギー消費量を68-77%削減できるという。
調査によると、小辛碼頭村は計画的に整備され、平野部に十分な明るさがあるため「太陽光発電+」産業発展モデルに最適で、太陽光発電エネルギー、オール電化宿泊施設、オール電化厨房の融合と共同発展が可能と分かった。試算によると、村の全59世帯の屋根に太陽光発電設備を設ける場合、各世帯が50㎡毎に8kWの太陽光発電パネルを設置でき、設置容量は計472kWに上る見込み。設置後に各世帯の年間発電量は1万2000kWh、全59世帯の年間発電量は70万8000kWhに上り、年間255トンの標準炭節約、706トンの二酸化炭素排出削減、193トンのカーボンダスト削減が実現する。
国網天津宝坻供電公司の同チームメンバー徐福氏は「『太陽光発電+』産業発展モデルを引き続き推進し、『太陽光発電+漁業』、『太陽光発電+農業温室』、『太陽光発電+スマート充電設備』などを研究すれば、農村電化が全面的に進み、『ゼロカーボン』生活と農村振興が実現する」と説明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年8月29日