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japanese.china.org.cn |10. 02. 2022 |
〈中国中心都市&都市圏発展指数2020〉を発表 北京、上海、深圳が総合ランキングトップ3に
雲河都市研究院が〈中国中心都市&都市圏発展指数2020〉を発表した。北京と上海は4年連続で1位と2位、深圳と広州は3年連続で3位と4位にランクインした。成都は、2017年に同指数が初めて公表されてから順位を3つ上げ、5位となる好調ぶりであった。
天津は、2019年度から順位を1位落とし6位に。杭州、重慶、南京は7位、8位、9位と、いずれも2019年度の順位を維持した。
西安は11位で、2019年度から2ランクアップした。逆に、武漢は新型コロナパンデミックで大打撃を受け、2019年度の11位から13位に転落した。寧波は12位を維持した。
また、36中心都市のうち、さらに鄭州、長沙、済南、合肥、福州、ハルビン、南昌、南寧、海口、フフホト、ラサは総合ランキングを上げた。なかでも合肥は前年度の23位から19位へと躍進した。青島、昆明、長春は2019年度の順位を維持した。
天津、武漢以外にも廈門、瀋陽、大連、貴陽、石家庄、太原、ウルムチ、蘭州、西寧、銀川が総合ランキングを下げた。中でも大連は、2019年度の18位から23位と大きく順位を落とした。総合ランキングの変化から見ると、北方地域の中心都市の順位は低下傾向にある。
図〈中国中心都市&都市圏発展指数2020〉総合ランキング
〈中国中心都市&都市圏発展指数〉(以下、〈指数〉と略称)は、〈中国都市総合発展指標〉を構成する882の基礎データの中から、中心都市・都市圏の評価との関連性が高い442の基礎データを精選し、組み立てたものである。〈指数〉は、統計データ、衛星リモートセンシングデータ、インターネットビッグデータで構成され、異分野のデータリソースを活用した、五感で都市を感知するマルチモーダルインデックス(Multimodal Index)である。
例えば、〈指数〉は、衛星リモートセンシングデータを用いてDID(Densely Inhabited District:人口集中地区)を分析し、都市圏の人口規模、分布そして密度を正確に把握し、さらに、人口動態と経済発展、インフラ整備、社会ガバナンス、生態環境マネジメントとの関係を多面的に分析できるようにした。これにより都市圏研究のレベルを一挙に引き上げた。その意味では〈指数〉は、まさしく斬新なスーパーインデックスである。
各都市における二酸化炭素排出量に関する分析も〈指数〉の一大ポイントである。雲河都市研究院は、長年の研究により、衛星解析データのGIS(地理情報システム)化で、各都市の二酸化炭素排出量の算出を可能とし、都市評価システムの精度を大幅に向上させた。
〈指数〉の大きな特徴は、中国の4大直轄市、22省都、5自治区首府、5計画単列市の計36都市を「中心都市」とし、全国297の地級市以上の都市の中で評価した点にある。
特筆すべきは、2020年の総合ランキング上位30都市に、蘇州(10位)、東莞(20位)、無錫(25位)、仏山(27位)の4つの非中心都市が含まれていることである。
〈指数〉によると2020年は、36の中心都市が中国GDPの39.2%、輸出の50.9%、特許の50.3%を生み出し、常住人口の26.6%、DID人口の42%、メインボード上場企業の67.3%、981&211大学(トップ大学)の94.8%、5つ星ホテルの57.5%、三甲病院(最高等級病院)の47.5%を有していた。中心都市が中国の社会経済発展をリードしている様相が明らかである。
〈指数〉は、「都市地位」、「都市圏実力」、「輻射能力」、「広域中枢機能」、「開放交流」、「ビジネス環境」、「イノベーション・起業」、「生態環境」、「生活品質・安全」、「文化教育」の10大項目と30の小項目、116の指標データから構成され、中心都市の都市圏発展を体系的に評価する。
〈中国中心都市&都市圏発展指数2020〉最大の特徴は、新型コロナ感染症対策と経済回復のパフォーマンスに評価の重点を置いている点にある。
図〈中国中心都市&都市圏発展指数〉構造図